秋篠宮家の怪しい公務(1)　加計学園との繋がり

　秋篠宮家は公務の数が多いことが自慢だが、首を傾げざるを得ない怪しい公務も少なくない。認可問題で世間を騒がせた加計学園も公務先の一つだった。「首相案件」とされてきた加計学園問題だが、それ以前に「秋篠宮案件」だった可能性も否定できない。

公務で加計学園を訪れた秋篠宮さま
実妹が美智子さまの実弟夫人という“親戚関係”
「加計学園役員一覧」から消えた名前
「首相案件」以前に「秋篠宮案件」だった？
- ★加計学園問題とは：理事長と総理は「30年来の腹心の友」

　今なお世間を騒がせている「モリカケ問題」の「カケ」とは、ご承知の通り学校法人・加計学園を指している。加計学園グループに属する岡山理科大学の獣医学部新設に際し、安倍総理が絡む不正が取り沙汰されたのが「加計学園問題」だ。この問題のあらましは文末のコラムにまとめたので、そちらをご覧いただきたい。 <注1>

公務で加計学園を訪れた秋篠宮さま

　加計学園問題が顕在化する前の2015年6月11日、秋篠宮さまは加計学園の本部がある岡山県岡山市を訪れている。この日、岡山理科大学のホールを会場として、「全日本愛瓢会」の創立40周年記念式典が開催され、秋篠宮さまはその式典に臨席した。同大学内で「加計学園概要ご聴取、研究活動ご視察」に公務として臨んだのは、その式典臨席の前である。

　秋篠宮さまはひょうたん愛好家で知られ、全日本愛瓢会の名誉総裁を務めている。その創立40周年記念式典を傘下の岡山理科大学で開催し、抱き合わせる形で加計学園の視察も盛り込むというスケジュールからは、加計学園が殿下の来訪を強く希望し、入念に準備したことがうかがえる。<注2>

　しかし、このようなスケジュールは、たとえどんなに強く希望したとしても、実現はなかなか難しいものだろう。幸いなことに、加計学園は困難を容易にするキーパーソンを擁していた。大原美術館（岡山県倉敷市）の理事長であり、加計学園の理事でもあった大原謙一郎氏である。

実妹が美智子さまの実弟夫人という“親戚関係”

　謙一郎氏の実妹は美智子上皇后の実弟に嫁いでおり、上皇后を介して秋篠宮家と大原家は親戚関係にある。この6月の岡山市訪問からさかのぼること数か月、2月28日～3月1日に、秋篠宮さまと次女の佳子さまは大原美術館を公務で訪れている。このときのニュース写真に、館内で２人を案内する謙一郎氏の姿も映っている。今でも検索すると閲覧できるが、見るからに品のいい老紳士だ。<注3-5>

　2015年2-3月、6月と立て続けに岡山県を訪れての公務は、この頃、大原謙一郎氏と秋篠宮家、加計学園が良好な関係にあったことを示しているだろう。しかし、モリカケ問題が世間を騒がせるようになる2017年以降、そうした関係はなかったかのようにふるまわれている。ある小さな変化からも、それがうかがえる。

　小さな変化とは、加計学園ウェブサイトの「役員一覧」から大原氏の名前が消えたことだ。下の図を見てほしい。図の右側は、2015年当時に掲載されていたもので、「加計学園役員一覧」に大原謙一郎氏の名前が書かれている。図の左側はその後のものだが、役員一覧から同氏の名前が消えていることが確認できるだろう。

f:id:koshitsu-report:20200329034026p:plain — 図　「加計学園役員一覧」に大原謙一郎氏の名前が書かれていたが（右）、その後の一覧からは消えている（左）

「加計学園役員一覧」から消えた名前

　この図は＜注6＞に挙げた個人ブログから拝借したものだが、ブログ主もまた、SNSに掲載されていたものを拝借したのだという。皇室問題をウオッチしている人々の情報収集力と保存努力に感謝したい。

　この図にキャプチャ画像の掲載時期は記載されていないが、右側が2015年当時のもので、左側がその後のものであることは間違いないだろう。なお、この「役員一覧」ページは、2020年現在さらにリニューアルされている。

　大原謙一郎氏の名前が一覧から消えたことが何を意味するかは明らかだ。マスメディアはより詳しい情報を把握しているはずだが、秋篠宮家と親戚関係にある大原謙一郎氏が加計学園の理事だったこと、および秋篠宮さまが加計学園を公務で訪れたことについて言及しているマスメディア記事は見当たらない。

「首相案件」以前に「秋篠宮案件」だった？

　加計学園問題ではよく「首相案件」という言葉が飛び交っていた。しかし、この事件が曖昧なまま徹底追及されなかった理由は、首相が関わっているからという以前に、「美智子皇后（当時）案件」「秋篠宮案件」だったからという可能性も、考えられるのではないだろうか。やんごとなき筋から大きな力が働いた、もしくはその筋への忖度によって、踏み込んだ報道ができなかった可能性は否定できないと思われる。

　さらに想像を逞しくすれば、そもそも加計学園に獣医学部新設が認可された大きな理由の一つは、「秋篠宮案件」ゆえだった可能性もあるのではないか。国立お茶の水女子大学付属幼稚園・小中学校への裏口入学が堂々と行われたことを思い出せば、文科省がいかに秋篠宮家の言いなりに動いているかわかるだろう。

　秋篠宮妃の実弟は、よく知られているように、獣医師であり東京農大准教授である。新設された獣医学部に教授として迎えるという密約があったのではという想像は、そう突飛なこととは思われない。

★加計学園問題とは：理事長と総理は「30年来の腹心の友」　

　獣医学部の新設は規制が厳しく、50年以上も認可が見送られてきたが、2017年1月、獣医学部を新設する「国家戦略特区」の事業者に、加計学園が選定された。
　加計学園理事長の加計孝太郎氏は、安倍総理の「30年来の腹心の友」であることから、「特別な便宜」がはかられたのではないかという疑惑が浮上した。さらに、その疑惑を否定するために官僚が決裁文書を改ざんしたという疑惑も浮上し、2017年から2018年にかけて、国会で激しい論戦が展開された。
　結局問題はなかったとして同大獣医学部は2018年4月に開設されたのだが、「モリ」のほうの森友問題が再燃しているのと同じく、疑惑が全て晴れたわけではない。

（文責：秋篠宮さまの立皇嗣に反対する有志一同）

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（http://chng.it/xBWt8FhdM4）

■参照URL

<注1> 日本経済新聞　いまさら聞けない森友・加計学園問題とは

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/fv20180523/

<注2>宮内庁ウェブサイト　秋篠宮家のご日程　2015/06/11～12

　岡山県お成り：「創立40周年記念全日本愛瓢会総会・展示会岡山県岡山市大会」ご臨席及び地方事情ご視察

　作品展示ご覧（学校法人加計学園御津国際交流会館）、学校法人加計学園概要ご聴取・研究活動ご視察・全日本愛瓢会会員とのご懇談会ご臨席・企画展ご覧（岡山理科大学）、40周年記念式典ご臨席（岡山理科大学）等

https://www.kunaicho.go.jp/page/gonittei/show/3?quarter=201502

<注3>朝日新聞DIGITAL

https://www.asahi.com/articles/ASJ713W61J71PPZB00R.html